頭痛外来

ホーム   >   頭痛外来

頭痛の種類は大きく分けて2つ
誰もが経験した事がある「頭痛」。頭痛くらいで・・と病院は受診せず市販薬を飲みながら長年悩んでいる方や、何が原因なんだろうと不安な方など色々な頭痛に対する相談を受けられるのが頭痛外来です。 頭痛には、大きく分けて2種類の頭痛があります。頭痛以外に大きな症状がなく何となく原因がはっきりとせず繰り返すような「一次性頭痛」と、くも膜下出血など何か病気があり、その症状の一つとしておこる「二次性頭痛」があります。

決して一括りにはできない頭痛の数々

【一次性頭痛に疑われる症状】

頭の両側をギューッと締め付けられるような痛み、重苦しい鈍痛
慢性的な肩こりがある
 
ズッキン、ズッキンという脈を打つような痛み
吐き気を伴うこともある
目の奥が痛くなる
 
目の前にギザギザした光が見えたり、目が見えにくくなったりする
ズキッと刺すような痛みが時々おこる
におい、光、音が気になる
頭痛薬がだんだんと効かなくなってきた、薬を飲む回数が増えてきた

強い頭痛に襲われたらすぐに受診が必要!

【二次性頭痛の種類と症状】

くも膜下出血
今までに経験したことがないような頭痛(強い痛みから、軽い痛みまで様々)吐き気、嘔吐、意識消失を伴うこともある
脳腫瘍
徐々に強くなる頭痛、朝方に強い頭痛、手足のマヒやしびれ、けいれん発作、女性であれば無月経など
脳出血
突然強くなるような頭痛、手足のマヒやしびれ、ろれつがまわらくなる、視野の一部が見えにくいなど
髄膜炎
後頭部、首のうしろの痛み、高熱やけいれん発作を伴う
慢性硬膜下血腫
頭をぶつけ、時間がたってからの頭痛、高齢者の場合は頭痛に気付かず、物忘れの悪化や手足のマヒで気付くこともある
その他、50歳以降に初めておこった頭痛にも注意して下さい。

【検査】

などを組み合わせて調べます。

一次性頭痛

一次性頭痛の種類はコチラ
「緊張型頭痛」 頭痛の中で一番多いタイプで、頭痛全体の60%程度とも言われています。

【特徴】

頭痛の痛み方
・頭の両側か頭全体、後頭部が痛む
・頭の両側をギューッと締め付けられるような痛み
・なんとなく重苦しいような鈍痛
頻度
・上記のような痛みが、よい時とわるい時を繰り返しながら何日、何ヶ月か続く
頭痛以外の症状
吐き気はあっても実際に吐くことは少なく、ふわふわしためまいを伴うこともあります。
治療
筋肉の緊張をとる治療と痛みの治療が中心となります。痛みに適した鎮痛薬を使用し、筋肉をほぐすような薬を使うこともあります。また理学療法で筋肉をほぐす治療も有効です。

片頭痛

頭の片側、または両側がズキンズキンと痛み、以前から月に何回か繰り返している様な状態の方が多いです。女性に多く、特に30~40代の5人に1人は片頭痛もちです。しかし、それ以外の年齢や男性、こどもの片頭痛もあります。

【特徴】

頭痛の痛み方
・頭の片側もしくは両側がズキンズキン、ガンガンと脈打つように痛む
・片側に限らず両側が痛むこともある
・目の奥が痛むこともある
頻度
・週2回~月1回程度起こり、痛みは数時間程度のこともあれば、3日間くらい続くこともある
 起こり方は発作的で、頭痛がない時は普通の状態
・女性は生理前後や排卵日等に起こりやすくなる
頭痛の程度
時には仕事が手につかない、寝込んでしまうほど痛むこともあります。階段の昇降など日常的な動作により頭痛が悪化することもあります。
頭痛の前ぶれ
頭痛が始まる前に、目の前で光がチカチカする、視野の一部にギザギザしたものが現れる、視野の半分が見えにくくなることがあるなどの症状が5~60分程度続くことがあります。そのほか、あくび、首や肩のこりなどが起こる方もいます。
頭痛以外の症状
吐き気や、ひどいと嘔吐することもあります。また片頭痛の最中は光や音、におい等に敏感になり、光がまぶしくて仕方がなくなり、まわりの音や声がガンガンと頭に響きます。
遺伝
片頭痛には遺伝的要素があると言われておりますが、複数の因子が関連しますので必ず遺伝するというものではありません。しかし、母親が片頭痛の場合、子どもが片頭痛になる確率は5割以上にものぼるといわれています。
治療
頭痛の頻度や程度によって治療内容が変わります。
頻度が少なく、市販の頭痛薬ですぐ治まるようであればよいのですが、漫然と市販薬を使用すると薬物乱用頭痛を引き起こします。
今までの頭痛薬では効果がなくなってきた方や、服用してもまた痛みが再発するような方などには片頭痛専用の薬(トリプタン製剤)が有効です。この薬は片頭痛の原因となっている拡張した血管を正常に戻す働きと、痛みの伝達物質を抑える働きで、痛みを鎮めるものです。また、このトリプタン製剤も何種類かあり、痛みの状態により使い分けることもあります。最近では女性の頭痛に適した薬もでてきています。
一週間に2回以上の回数が多い片頭痛には予防薬を服用します。頭痛の回数を減らし、頭痛時にトリプタン製剤を服用してもらいます。

群発頭痛

20~40代の男性に多い頭痛で(男女比=3.5:1)、群発頭痛という病名は群発地震のように、ある期間に集中して頭痛がおこることからつけられました。
頭痛の痛み方
・目の奥(片側が多い)にズキズキ・ガンガンと我慢できないほどの激しい痛み
・ある一定の期間、毎日のように明け方のほぼ決まった時間におこりやすく、1~2時間続く
・痛みと同じ側に涙が出る、目の充血、まぶたの腫れ、鼻水・鼻づまりなどを伴うこともある
頻度
・1~2時間程続く頭痛が一日に数回あり、それがほぼ毎日1~2ヶ月間起こる
・痛みが治まったあと、通常は半年~2,3年後に同じような痛みが起こる
治療
頭痛時の薬(トリプタン製剤)と予防薬を使用します。 また、発作時は飲酒をさけ、長時間の入浴も避けてください。

薬物乱用頭痛

「最近頭痛がひどくなった」、「頭痛薬の効きが悪くなってきた」、「週に4日は頭痛薬のお世話になる」、このような方は薬物乱用頭痛の可能性があります。この頭痛は、頭痛薬の乱用により脳の痛みの中枢が敏感になり、普通では感じない程度の刺激を痛みと感じてしまう状態です。
以下の項目に当てはまる方は疑いがあります。
  • ①頭痛が1ヶ月に15日以上ある
  • ②頭痛薬を3ヶ月以上飲んでいる
  • ③早朝に頭痛が起こるなど、頭痛の頻度が増えている
  • ④頭痛発作に対する不安から予防的に鎮痛薬を飲んでいる
治療
診察をさせて頂き、症状に応じて原因となっている薬の中止や、適切な薬を適切なタイミングで服用できるように処方いたします。

女性の頭痛、妊娠中の頭痛

全般的に頭痛は女性が男性よりも多いです。
月経、妊娠や出産、更年期など女性ホルモンの変動が大きく関わっていると言われています。
片頭痛の発症時期は、月経が始まる11~13歳が多く、また月経時の頭痛の多くは片頭痛であり、若い女性の片頭痛の6割は月経と関係していると言われています。
妊娠中は女性ホルモンの分泌量が高めで安定する為、一般的には片頭痛がおこりにくくなりますが、時には片頭痛が起こる場合があります。もし、片頭痛がおこってしまったら、こめかみを冷やす、早めに横になる、光や騒音をシャットアウトするなど、まず薬以外の方法を試してみてください。それでも我慢できないようであれば母体への影響も考え、病院を受診し安全な薬をもらってください。

子どもの頭痛

小児の一次性頭痛の代表的なものは片頭痛と緊張型頭痛です。
二次性頭痛で多いものは感染症(かぜなど)と頭部外傷です。
日本人小児での片頭痛の有病率は中学生で4.8%、高校生で15.6%、緊張型頭痛の有病率は高校生で26.8%というデータがあります。
子どもの頭痛は誤解されやすく、中には仮病やなまけなどと言われることもあります。頭痛は本人にしか分からない痛みではありますが、特に片頭痛はたえがたい痛みである為、一度病院を受診してみることをおすすめ致します。また当院ではMRIとCTの両方の機器があり、症状や患者さまにより使い分けております。CTでは約1分間で撮影が終了するため、子どもの検査として有用と思われます。MRIでは子どもが動いて撮影できない場合もCT検査に切り替えて行っております。「せっかく病院を受診したのに検査ができなかった」という事は当院では少ないと思われますのでご安心ください。

特発性低髄液圧性頭痛(脳脊髄液減少症)

近年、原因不明の慢性頭痛の一つとして考えられております。交通事故、スポーツ外傷、転倒、出産、脱水などにより脳脊髄液が減少することが一因と言われています。この頭痛で特徴的なのは、座位または立位をとると15分以内に増悪することです。その他、項部硬直、耳鳴り、聴力低下、光過敏、悪心などを伴うこともあります。これらの症状とMRIによる検査である程度診断がつくことがあります。治療はまず安静臥床・輸液などの保存的療法を行ないます。改善がみられない場合は硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ)などの治療を行なうこともあります。
設備・検査 脳ドック ごあいさつ

COPYRIGHT (C) TSUKAMOTO NEUROSURGICAL CLINIC. All Rights Reserved.

top